タイトルにある感覚とはどういうものなのかについての続きです。前回の記事では、2008年~2018年において、「日経平均」と「ダウ」は相関している(連動している)といえる数値が出てきたのですが、人によっては連動していないと言います。どうして人によって言う事が変わるのか、その種明かしが今回の記事の内容になります。
実は、連動していないという人の視点は近いところにあるんです。「日経平均」と「ダウ」を10年という単位でなく、月毎に観察すると、相関関係数にばらつきが現れるのですが、それを見て頂ければわかると思います。
2018年
比較的連動して見れる月
8月は、+0.71
7月は、+0.89
6月は、+0.82
連動をあまり感じられない月
5月は、+0.49
4月は、+0.39
ここ5ヶ月で見ても、連動を感じられる月と感じられない月があることがわかります。又、2008~2018年の相関関係数の月毎の推移を集計したものが下のグラフになるのですが、
(計算シートの中身を見る)
上下に激しく動いています。月によっては連動しているんですが、別の月では全く連動していません。連動性がないという人はこの事を言っていた訳です。
つまり、前回からの話をまとめると、連動していると感じる人、連動していないと感じる人、両者の意見は一見矛盾しているように思えますが、実は、視点の違いが感じ方の違いを生じさせている訳であって決して、矛盾しているの訳ではないのです。そして、「
一見矛盾した二つの見方から、それらを結びつける「視点の違い」という隠された事実を抽出する」
こういった思考は、物事を深めていく上でとても重要です。
そして、このような思考する事が客観的な視点を育てる事だと私は考えているのですが、このことは、トレードをを行う上で非常に大切です。勝てる手法を持っている人でも、自分の主観に振り回されてしまえば、相場で痛い目を見るでしょう。今回この内容を読んで「なるほど」と感じられた初心者の方は、一つ良い感覚を身に着けたといえるでしょう。そして、こういう感覚を与えてくれる本やブログを探していけば、きっとトレードが楽しくなって来るでしょう。
さて、次回の記事では、検証をするときに持っておくべき感覚について書きたいと思います。長期のデータを使って売買シミュレーションを行い、信頼できる検証結果とはこういうものだという例を挙げると共に、その根拠となる計算シートも公開する予定です。
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